ルディの名前について

 ルディの名前については夫婦の間で意見が分かれた。妻は初めは女が欲しかったので、かってにルビーと名づけていた。しかし生まれてきたのは雄だったので、妻はルディにしたいと言い張った。私はあまりかわいすぎる名前だと思ったが、偶然に訪れたレンタルビデオの映画のタイトルを見て、考えが変わった。

 

 「涙のウイニングラン」と言う日本語のタイトルのついた映画は原題は「Rudy」であった。アメリカの実話を基にしたこの映画は私を感動させた。アメリカンフットボールの名門校ノートルダムでプレーすることを小さい時から夢見た一人の少年が、憧れのノートルダムに入り、フットボールの選手になるが、ノートルダムは名門校のため、アメリカ中から優秀な選手が集まり、いくら努力しても試合に出ることが出来なかった。

 

 そして最終学年の最後の試合が来た時も彼はベンチで試合に出ることは出来なかった。チームメイトは彼を試合に出すためにコーチに直訴したが受け入れてもらえなかった。大差をつけてリードすることで彼を最後の数分だけでもグランドにたたせようとしたが、相手が強敵のため、それもかなわず、最小リードで、終了直前を迎えることになる。

 

 もうタイムアップ寸前で相手側の攻撃で、ここで守り切れば勝利することが出来るが、もし点を取られれば負けてしまう。ここで観衆からルディコールが湧き起こり、更にキャプテンやチームメートの勧めでルディが初めて球技場に登場することになる。ところが最後のプレーでデイフェンスのルディが相手のボールを奪い、タッチダウンを決めて、ノートルダムが勝利することになる。そして試合終了後はチームメートに担ぎ上げられて球技場を一周する。

   

 まったくの偶然ではあるがこの映画を見た瞬間ルディと言う名前が非常に好きになった。さっそく岡山の叔母に連絡し、名前はルディにしたと伝えた所、それ以後ルディと呼びながら育ててくれた。