ラグビーの合宿で外交官試験の勉強をする東京外国語大の選手

 50年程前の話ですが、東京外国語大学ラグビー部の監督の千葉太玄さんに頼まれ、夏の菅平の合宿にコーチに行き、カルチャーショックともいうべき体験をしました。


 

 私は卒業してから社会人の強豪チームでラグビーをしなかったので、岡先生からは夏の合宿だけは必ずコーチとして来るようにと言われ、毎夏2週間ほど夏休みを取り、同志社大学の合宿に、ほぼ初日から最終日まで行くことにしていました。

 東京に住んでいたので同志社が大学選手権などで上京してくると、必ず宿舎に帯同したり、また港区に住んでいて便利だったので、岡先生は上京すると、私の家に泊まられていました。独身時代が長かったので、気楽なのと、本当はラグビーについて私と話をするのが楽しみだったようです。岡先生のラグビーに対する考え方など最も理解している人の一人だと自負しています。


 岡先生は「ラグビーはFWが勝てないと勝負にならない、そのためにはFWを前には走らせなければならない。FWは前に走っている選手の数が多い方が強い」と言う考え方が基本にあり、私もその通りだと感じていました。


 東京外大の千葉監督に頼まれ、ラグビーの合宿に参加した私はこの岡先生の理論を体験することになりました。千葉さんに連れられ、菅平についた私がびっくりしたのは、練習が終わると、勉強を始めたことでした。私から見ると非常に軽い練習にもかかわらず、「こんな激しい練習していたら、勉強する時間がなくて、外交官試験に落ちるよ」などと話をしていました。合宿中に勉強するというのは驚きましたが、すごいことだと納得しました。

一見軟弱に見えた選手達ですが、最後は岡先生の理論を実証して見せてくれました。


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