コロナ禍のスペイン、シッチェスのドクターX


 バルセロナのあるカタルニア州も移動禁止や外出禁止が続いています。シッチェスも当然移動禁止や外出禁止で街中はひっそりとしています。スペインの医療は崩壊寸前です。シッチェスの医療も崩壊寸前で、今年の夏はシッチェスにある公立病院は半分も機能していなかったようです。2階建ての結構広い病院で診察室は30室ほどあり、一応緊急や歯科医の先生も駐在しています。しかし2階部分はほとんど使っていませんでした。

 インフルエンザの予防注射も受けたり、奥歯3本の抜歯で公立病院に行きことが多くなりました。現在は受付で予約のない人はすべて順番がくるまで外で列を作って待っています。予約のある人はそのまま入って担当の医者の部屋の前で待つことができます。しかし、予約を受ける数を制限しているのか、時間通り、行くと待っている人は一人の場合が多いです。

以前は10人ほど待っている時もありました。

 歯科にはドクタ−Xとも言っても良いような30歳前後の女医さんがいます。公立病院では公的な保険の加入者しか診察しませんが、治療は無料です。薬代は年齢によって違うみたいですが、私の場合は10%ぐらいです。歯科医は抜歯だけなので、驚くほど上手いし早いし、やすい。どこかの牛丼屋のキャッチフレーズのようですが。

 コロナ禍の中ですので、予防は万全で、入ると手を消毒され、きている上着やバックはポリ袋に入れて保管、うがいは紙のコップで、うがいした水はそのまま紙のコップに戻し、そっと流します。もちろん、女医さんと看護婦さんは完全防備です。帰るときはポリ袋ごと持って帰ります。

 座るとすぐ麻酔して、麻酔をしている間に、処方箋や次の予約などの手続きを済ませ、抜歯は1分ほどで終わります。よほど自信があるのか、痛み止めも抗生物質も出しません。数ヶ月前に薬をもらったので、まだ残っていると判断したのかもしれません。次の歯を抜くのに2週間ほど間を起き、3本抜きましたが、痛みはほとんどありませんでした。