星名理論と岡理論 12 星名理論のラックでの応用

後ろに向かって走って突破

星名理論 ラックでの応用.
 星名理論はスクラムだけではなく、ラックでも応用できた。スクラムでは5メートルルールがあり、スクラムの最後尾より5メートルの距離を置かなければならないが、ラックの場合ラックの最後尾からディフェンスが出ることが可能である。

 普通はディフェンスラインがスクラムより5メートル前からスタートするので、ラックの場合、アタックはスクラムより少し後ろにアタックラインを引くのが常識と考えていました。
 私はラックでSO(スタンドオフ)がラックに巻き込まれたり、立ち位置に戻るのが遅れたりした場合、わざと、スクラムハーフのほぼ真横に立ち、マークの選手の少し内側で、ほぼ真横にパスをもらった。

 そしてマークの選手の真横(90度の角度)へ、走って交わした。図面で見るように少し後ろに向かって走ることになる。そしてマークの選手の横に出て、それから前に向かって走るようにした。

 これほど浅い位置で突破すると、ほとんどのカバーディフェンスは間に合わない。この位置で突破した場合はほとんどトライに結びついた。
 ここでも私は、アタックも常識である、前に向かって走るとことと、全く逆の後ろに向かって走ったことになる。

 結果的にはトライに結びつき、私の判断が非難されることはなかったが、卒業して50年近くなって、同期のセンターの石塚からは「お前みたいに、後ろに向かって走ってくるやつに、どうしたらええのか、分かる訳ないやろ」と文句を言われました。

 ラグビーはなかなか常識では考えられないことが多いみたいです。