星名理論と岡理論 30  戦略の順序と時間配分 4


岡遠征、平尾?
 グランドで指導中の岡先生。 東田、児玉がいるので後ろ姿は多分平尾
 
 岡先生のアドバイスは私には大きな影響を与えることとなりました。
 高校1年生からの毎日のイメージトレーニングは戦術的な局所レベルの発想しかありませんでしたが、前後半をどのような順序で戦略を組み立てて戦うか、戦術レベルよりもう一段階上の戦略的なプレーとして組み立てるイメージトレーニングができるようになったからです。

 例えば、それまでは相手を抜く時、内側へ抜きやすい時には内側、外側へ抜きやすい時には外側と、相手のディフェンスの出方に合わせて、抜くコースを決めていたのですが、相手の出方は関係なく、戦略的にこちらから抜くコースを決めて抜きに行く、主体的な抜き方に変わりました。

 最初の一つ目、二つ目のプレーはトライや大きな突破に結びつかないかもしれませんが、そのプレーを先にすることにより、それ以後のプレーがしやすくなります。そしてそのプレーの方がチーム全体から見れば、勝利に貢献することに気づきました。

 そしてAアタック(FW中心のアタック)をどのような順序で組み立て、相手の反応がどのようになったら、Bアタック(バックス中心のアタック)に切り替えるか、などのイメージトレーニングを繰り返しました。

 ラグビーの試合を続けるようになると、程度の差はありますが、大抵の選手は無意識に、このような戦略的な思考になっていきます。ラグビーの選手が企業に貢献できる人材として好意的に見られるのはこのようなことからだと思います。