星名理論と岡理論 55 PERTとドッグイヤビジネスについて 4

   岡先生には80分間のラグビーの試合での戦略の順序と時間配分だけではなく、1年や数年後を見通した選手育成には、今何をしなければならないのかを考える事を教えてもらいました。

 これは私が全体的な、長期的な視野で仕事を考えるきっかけになりました。PERTの基本となる、まず全体的はスケジュールや必要なプロセスを頭の中に描きながら、どのプロセスを先にやっておかなければならないか、考えるきっかけとなりました。
 
 特に、フォワードの選手の黒坂をいきなり私の横につけ、「お前の横で、お前の走りについて行き、お前のパスを受けさせたい。来年はお前は卒業していない。今年しかお前と一緒にプレーができない。今ではないといけないん」と言われたことは非常に印象に残っています。

 「来年はお前は卒業していない、黒坂は今年しかお前と一緒にプレーができない、今ではないといけないんだ」は「完了形でないと、その可能性は全くなくなってしまうことが、あるんだ」という事を非常に強く感じました。

 広告代理店で課長となり、部下を持った時、私の頭の中にあったのは、年齢や性別には関係なく、できるだけ早くトラブルでも成功体験でも、経験するだろうことは早く経験させたいということでした。
 将来このように育てようと言う未来形ではなくて、今日、このような経験をさせたと言う完了形でなければ意味がないものでした。

自分で考え、責任を持つ
岡理論、1基本とは何か
  私には社会常識やしきたりなどほとんど関係のないものでした。
 大学の頃はラグビーのことしか頭になく、卒業してからは仕事のことしか考えていなかったので、社会常識はほとんどなく、業界や会社のしきたりなど気にしたことはなく、「今、やっておくべきことは何か」しか、考えていなくて、しかも、何かする時には、ほぼ、本能的に、直感的にすぐ行動していまい、それから考えて、判断し直して、改めて行動していました。

 自分のこの性格が良いのか悪いのか知りませんが、ドッグイヤービジネスには向いていたような気がします。
 次回はドックイヤービジネスの時間感覚について、もう少し書いてみます。