星名理論と岡理論 57 戦略の順序と時間配分 9

Rudyという弁護士が主人公の映画「レインメーカー

 ルディに教えてもらったものは一人の男としての生き方だけではありません。Rudyと言う名前が気になり、レンタルビデオで見た「涙のウイニングラン」の原題は「Rudy」で、思わず借りて見てしまいました。アメリカンフットボールの実話の映画で素晴らしいものでした。
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 その後また「Rudy」という名前の主人公の映画「レインメーカー」を見てしまいました。
 ジョン、グリシャムの原作の「原告側弁護人」、フランシス・フォード・コッポラ監督、マット・ディモン主演の法廷物ものです。

 それまで映画やテレビでサスペンスはよく見ていたのですが、法廷物はあまり見たことはありませんでした。以後は法廷物も好きになり、テレビもよく見るようになりました。

 その後裁判を経験することになり、法廷物を見るようになったことが非常に役立ちました。
 自分が原告としての初めての裁判で、証拠がなく、勝てる見込みがないので、なかなか弁護士が見つからず、弁護士なしで裁判をする本人訴訟となってしまいました。

 星名先生の真逆の発想で、証拠がなければ作れば良いと思い、内容証明の手紙を送り、争点を書証として残すようにしました。そのやりとりをしているうちに決定的な証拠が見つかったのですが、それは隠して、手紙のやり取りを続けました。

 ここでも星名先生と岡先生の戦略の時間配分と実施順序は有効でした。
 
 私は、ラグビーの試合と同様に、この裁判の全体像をイメージし、勝つためには、どういう順序でこれらの証拠を出すべきか、色々考え、最も効果的なこの決定的な証拠の出し方は、裁判の終盤の証人尋問の時に、突然決定的な証拠を出すのが一番効果的だと思い、それまでの準備書面(裁判の時、自身の主張や相手への反論などを書いた書面)のやりとりなどは、この時に、利用できる証拠となるように組み立てていました。

 裁判長は若い女性の判事でしたが、非常に公正に審理を進めていました。準備書面のやり取りとそれまでに提出していた証拠では、私の主張が事実であるとは感じていたようですが、決定的な書証は、まだないので、どのような判決にすれば良いのか、迷っている感じでした。
 何度か和解を進めてくれたのですが、相手の提示額があまりに低く、私が応じなかったので、困っている様子でした。

 この証人尋問の時提出した証拠で、私の主張が真実であると確信したようで、裁判長の職権による和解として、私に非常に有利な条件で、結審しました。 
 
 星名先生の天動説の時代に地動説を説くような、全く真逆のような発想で、岡先生の、戦略の実施順序とその時間配分は、裁判と言う場で、証拠がなくてプロの弁護士が引き受けるのを嫌がったケースで、全く裁判の素人の私が弁護士のつかない本人訴訟で勝利するような結果をもたらしてくれました。

 ルディのおかげで、法廷物のドラマを見るようになり、少し裁判についての知識ができていたおかげです。
ルディとホットドッグ