星名理論と岡理論 22 ラグビーは自由と変化が基本 6
プレーの予測が重要、そのためにはイメージトレーニング
ラグビーの局面は常に非常に流動的で、ボールを持って一秒後には全く想像とは違った局面にぶつかります。自分以外の他の29人の動きを全て想定する事は不可能です。
しかし、自分の周囲数人の動きは想定しておく必要はあります。自分にパスをする選手、自分がボールを持ったらパスをする選手、それぞれのマークの敵の選手、敵のカバーディフェンスの選手(フルバック、フランカー等スクラムの第3列)、の動きです。
大学選手権に出て来る位のチームになると、FW、バックスともにほぼ一定のレベルのプレーは全て出来ると考えられます。と言う事はある程度の選手の動きの予測は可能だと言う事です。
例えば、アタックでインサイドセンターをしている時、自分の対面の動きは最初の立ち位置を確認した段階で、後は相手を見なくても、相手の走って来るコース等の予想はつきます。
なぜなら相手は私にタックルをしに来る訳で、私の動きに相手が合わせるので、私の動きとはあまり無関係な動きはしないからです。
相手ディフェンスの対面の選手が私の立っている位置の正面に立ち、私がスタートした後真直ぐ前に走ったら、相手も私に向かってまっすぐ走ってくるので、走った時間、距離等でタックルポイントは予測できます。その予測した時間までは、相手を見る必要は無く、その他の選手の動きを見て最適のオプションを探します。
インサイドセンターで突破した場合、当然相手のカバーディフェンス(フランカーなど)が直ぐタックルに来るのは当然で、そのコースは事前に頭に入れておかなければなりません。そしてそのカバーディフェンスのタックルのコースに走り込む前に次にパスが出来るかどうか事前にイメージしておく必要があります。
そしてパスが出来る可能性が少ない場合には自分で突破するのを止めて、パスをする、キックをする等次のオプションを選びます。
ここまで事前にイメージを作り上げ、実際のゲームに臨みます。
下の図が星名理論の概念図2の続きです。自分のマークを抜いた後で、敵の赤い線がイメージしていたディフェンスの選手の動きです。