スペインのマスコミは正常に機能しています。

 以前はスペインのニュースはインターネットでスペインの新聞をスペイン語の勉強のために読んでいました。最近はスペインニュース・コムの日本語版を読ませていただいています。
 時間がないのと、スペインの情報に精通した人が選んだ日本語ニュースの方が重要な記事も選別してくれているし、正確に理解できるからです。
 
 著作権に配慮し、スペインニュース・コムさんにメールを送り、記事の掲載の許可をもらいました。
 以前は抜粋、加筆していましたが、今回は記事のニュアンスをわかっていただきたいので、全文掲載させてもらいます。
 権力者に忖度し、批判的な記事を載せない日本と違い、スペインのマスコミは正常に機能しています。

 前回に「スペインでは3月28日から感染者であっても症者、無症状者についてはその隔離義務が廃止される」記事を書きましたが、それに反対する医療関係者の反論も載せています。

 2022年3月29日(火)
 Covid19: 屋内でのマスク着用義務の廃止について警鐘
 政府は4月6日に予定されている全国保健会議で、バルの店内など、屋内におけるマスク着用義務の廃止について協議する予定としているが、これについて医療界から時期尚早として警告の声が挙がっている。
 スペインでは感染拡大防止措置として取られて来た数々の規制が解除され、社会生活が新型コロナ危機以前の状態に戻されつつあるが、この規制緩和と共に感染拡大状況に明確な変化が見られ、しばらく続いていた減少傾向から増加傾向に転じている。
 先々週の新規陽性確認数が100.666名であったのに対し、先週は127.000人と27.000人の増加となった。
 地方別に見た場合、感染状況が最も悪化しているアラゴンカタルーニャカンタブリアなどでは大きな増加は見られないが、その他の全ての州で増加している。
 この増加に転じたタイミングでの「屋内におけるマスク着用義務の廃止」は、感染拡大第7波につながる可能性が極めて高いとして、今はまだその時期ではないと判断する専門家が多い。
 政府による「新型コロナの風邪扱い」と「それによる強引な平常化」は、4月のセマナ・サンタ休暇をはじめ、各種春祭り時期の到来に向け、経済活動を活発化させることが狙いと思われるが、ワクチン接種が最優先された高齢者などは、3度目の接種を受けてからすでに半年が経ちつつあり、彼等の間での感染も拡大しつつあるのが現状である。
 今、どのような政策を取るか次第で状況が急変する可能性が高く、それによって春、そして夏のバカンスシーズンがどう言った状況になるかが左右される、として医療界より警鐘が発せられている。
 
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  今頃、コロナは空気感染するなどと言い出す、感染研とこの馬鹿げた話を報道しなかった日本のマスコミの劣化は信じられないほどひどいものです。
 
 政府の主張はそれはそれで報道し、それに反対する医療関係者の主張も報道し、それをスペイン国民が判断すれば良い事です。権力者の都合の良い報道だけすべきではありません。
 スペインのマスコミは正しく機能しています。

シッチェス夕焼け 20201201
 シッチェスは夕焼けも綺麗です。